こんにちは、Lalaです。
本日は少し時を戻して受験についてお話ししたいと思います。
実は私は現在在籍している「東南アジア研究科」以外に3つの修士プログラムを受験し、いずれも合格をいただきました。全てチュラロンコン大学です。
受験内容はプログラムにより多少異なりますが、今回は総括してご説明します。
選考基準は①書類選考と②面接です。
②面接の有無はプログラムにより異なります。私が受験した4つのうち、2つは書類選考のみでした。ちなみに今の「東南アジア研究科」は面接はありませんでした。
まず①の書類選考です。
こちらはその名の通り、指定された書類を提出するのみです。
主に以下の書類が求められました。
1. 申請書
2. 大学の卒業証明書
3. 大学の成績表
4. 英語のスコア
5. 志望動機書
6. 推薦状2通
7. パスポートのコピー
8. 証明写真
9. 履歴書
1. 申請書
これは受験者情報を記入する申込書のようなものです。
名前、生年月日、住所、卒業した大学などを記入しました。特に難しくありません。
2. 大学の卒業証明書
これは大学を卒業すれば全員受け取るものです。”私はちゃんと学士号を持っていますよ”と証明するためのものです。学士号を持っていなきゃ修士課程には進めませんからね、当たり前ですが。
プログラム(特に理系)によっては特定の学問の学士号を持っている必要があるので、どの学士号を持っているかの証明でもあります。ちなみに私の受験した4つのプログラムは「Bachelor in any fields(=どんな分野の学士号でもいい)」でした。
3. 大学の成績表
こちらも大学を卒業すれば全員が受け取るものです。これは主にGPAが条件を満たしているか確認するためです。
これはタイに限りません。海外大学院を受験するときは基本的にGPAに条件があります。高ければ高いほどいいです。既定の値を下回っていては受験要件を満たしません。ちなみに私は3.75/4.00でした。大学にもよりますが最低でも3.00は超えていた方がいいと思います。
4. 英語のスコア
こちらは皆さんお分かりかと思います。私はIELTSを利用しました。TOEFLは受けたことがありません。
プログラムによって条件は異なりましたが、最も高い英語力を求めてきたプログラムでも「IELTS overal 6.0」以上でした。ちなみに低いところだと「IELTS overal 4.0」あれば受験要件を満たします。
私は欧米圏の大学院受験については詳しくありませんが、きっと「IELTS overal 6.0」というのは低いレベル設定です。この点についてもアジア圏は英語力という意味では欧米圏に比べてかなり入学しやすいと思います。
5. 志望動機書
こちらは最も時間がかかったものです。なぜこのプログラムに入りたいかを書くのですが、私は完成させるのに1か月かかりました。大体1000words書きました。
6. 推薦状2通
これは日本の院試ではあまり馴染みのないものだと思います。
ですが、海外の大学院受験をする際は必ず必要です。
7. パスポートのコピー
そのままです。
ただし、残存期間には注意してください。
8. 証明写真
背景の色や写真のサイズなどプログラムによって異なったので何回か写真屋さんへ行きました。
9. 履歴書
英語ではResumeやCVなどと呼ばれます。
私はネットでお手本を何件か見て自分でオリジナルなものを作成しました。テンプレートを使うのもありだと思います。
上記の中で私が重要だと思うのは、「3. 大学の成績表、4. 英語のスコア、5. 志望動機書、6. 推薦状2通、9. 履歴書」です。
これはタイに限らず、海外大学院全般に言えることです。
GPAはとても重要です。ハイレベルな大学ほど、受験要件としての下限値が高く設定されます。私は大学1年時から常に全授業でなるべく高いGPAを取ることを目標に4年間勉強していました。
英語のスコアも当たり前に重要です。これについても私は大学1年時からIELTSの対策をしていました。本当は卒業時にoverall 6.5が目標でしたが、それは叶いませんでした。
志望動機書は全提出書類の中で最も重要といっても過言ではありません。私はネットで書き方や内容などを一通り調べてとりあえず自分で書いてみました。そして合計5回ほど添削を受けてやっと完成しました。
推薦状は私は大学の先生に書いていただきました。1人は学士論文の指導教員で、1人は学部長の先生です。推薦状の執筆はなるべく自分と関わりのある人で地位の高い人がいいとされています。地位が高いことはもちろんですが、あまりにも関りの少ない人だと推薦する根拠に欠ける、つまり受験者のことを大して知らない、と判断されかねません。誰に書いてもらうかは慎重に選ぶ方が良いです。
履歴書は書き方ではなく内容が重要です。これも有名な話ですが、海外大学院では学外の活動経験が重視されます。ただ授業を受けてよい成績で卒業しても意味がありません。課外活動への積極的な参加、インターンやボランティアなどの経験、受賞歴などを書きます。”私は学業以外にも沢山のことをやってきました”とアピールするのです。
私が海外大学院進学を決意したのは高校生の時です。
なので幸いにも大学入学前から上記のような書類が求められることを重々承知していました。
高いGPAを維持することはもちろん、英語の勉強も毎日して、夏休みのアカデミックプログラムやNPOでのインターン、東京オリンピックのボランティアなど積極的に取り組んでいました。
続いて②面接についてです。
ちなみにオンライン面接でした。コロナは関係なく外国人にはオンラインで行ってくれます。
こちらは完全に自分でリサーチして対策しました。
受験した4つのプログラムのうち、面接があったのは2つです。
書類選考を通過したお知らせをもらってからはネットで「海外大学院受験 面接」と検索して情報収集しました。
想定される質問事項をピックアップして、それに対する模範解答を用意してひたすら練習しました。
が、本番では予想していなかった質問も沢山されました。
以下、覚えている限りですが実際に質問されたことです。
・タイに来たことはあるか
・なぜこのプログラムで学びたいか
・学部生時代に力を入れたことは何か
・(プログラムに関係する分野で)最近注目している問題はあるか
・修論ではどんなテーマを扱いたいか
・卒業後は何をしたいか
特に印象に残っている質問は『最近注目している問題はあるか』です。
これは「Population Policy and Human Development」というプログラムの面接で聞かれました。緊張でアドレナリン大放出状態だったため一部記憶が飛んでいますが、以下のような内容を答えました。
「日本における東南アジア人労働者について関心があります。ご存じの通り、日本では多くの東南アジア人が働いています。彼らは主に低技能労働者で、コンビニや飲食店などで働くエッセンシャルワーカーです。日本は年々人口が減少しており、労働力不足に陥っています。そのような状況下では現在のように外国人労働者、特にエッセンシャルワーカーが欠かせません。しかし、彼らの存在には負の側面もあります。彼らが現行の最低賃金でも十分に満足して働くおかげで、日本人の賃金が上昇しません。外国人労働者は人口減少が進む日本において経済を支える上で欠かせない存在です。しかし長期的には大きな負の側面を孕んでいます。」
と、こんなことを言いました。
面接官の反応はとても良かったです。主観ですが。
”私はちゃんとこの分野についての問題意識を持っていますよ”とアピールしました。
面接の時間は15分から20分ほどでした。
何も指定されていませんでしたが、とりあえずスーツを着ました。
あとは常に笑顔を意識していました。
何か答えられない質問をされたらどうしようかと不安でしたが、幸いにもそれはなかったです。
合否が出るまでは落ち着かない日々が続きました。
出願から約1~2か月でどのプログラムも合否を出していたと思います。
↓こんな感じでメールで合否を知らされました。
それではまた。
Sincerely,
Lala