チュラロンコン大学大学院生のブログ

留学未経験&IELTS6.0で海外大学院へ進学しちゃった私の奮闘記。

タイの階級社会について

 

こんにちは、Lalaです。

 

 

今回は超階級社会といわれるタイについて、私がこの1年間で出会ったタイ人たちを例に紹介していきます。

 

 

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このブログを開始して1年以上経ちますが、これまでにチュラ大の受験についてお問い合わせを数件いただいています。私は別に留学カウンセラーやコンサルタントではありませんが、分かる範囲でご協力させていただいています。

 

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昨今日本ではタイドラマ、とりわけBLドラマが人気になってきています。見たことある方も少なくないのではないでしょうか。

 

私もタイに渡航する直前にAmazonプライムで2作品ほど連続ドラマを視聴しました。ほんの少しだけ独学したタイ語のリスニングに慣れる事とタイの大学生活についてイメージを広げることを目的にしていました。見た作品はどちらも学園ドラマです。作品では登場人物たちの階級が明確に分かるように演出されていました。

お金持ち役の人は自家用車で通学し、家は豪邸、使用人がいるのは当たり前、身に着けるものもハイブランド といった感じです。

一方、庶民役の人は徒歩や自転車などで通学、家に使用人はおらず、食事もストリートフードがメイン というごく普通の中流階級の生活風景でした。

 

フィクションではありますが、この2つのドラマを通して私はタイの学生ってこんな感じなのかと想像をふくらませていました。

 

 

では、実際はどうなのか。

私がこの1年ちょっとで出会ったチュラ大内外のタイ人を例にご説明させていただきます。

 

 

今回は大変恐縮ですが、私の周りのタイ人6名を格付けして、ランキング形式でどんな経歴を持ち、親は何をしていて、どんな生活をしているのかなどなど私の見聞きした範囲で紹介します。

 

はい、あくまでも友人としての私が本人から見聞きした内容がベースです。嘘は書きませんが、ここで書いたこと以外にも私の知らない情報はたくさんあります。

加えて、私が出会うタイ人は同じ20代の方がほとんどです。よって、"本人がお金持ち"というわけではなく"ご家庭がお金持ち"ということになります。

 

 

登場人物は A君、Bさん、Cさん、D君、E君、F君 です。

で、このアルファベット順に上から下の階級に属します。

 

 

A君

私が出会った中で最もお金持ちの人です。恐らくタイ社会全体を見ても確実に上流階級に属します。

 

彼は小学校までインターナショナルスクールに通っていました。中高はニュージーランドにある学校に行きました。大学はスイスの大学でホスピタリティマネジメントの学位を取りました。修士はイギリスのカーディフ大学MBAを取りました。そのあとタイに帰国して、現在はフランス料理の専門学校に通っています。

フレンチレストランを経営することが夢だそうです。経営については修士で学んだ、自分はシェフにはならないけれど料理についも学んだ方がいいと思い専門学校に入学したそうです。

 

はい、これがタイの上流階級の人が歩む典型的な経歴です。

つまり、彼らはタイで教育を受けません。せいぜい小学校までです。しかもインターの小学校です。その後は親元を離れて欧米圏に留学します。

 

彼は4人兄姉の長男ですが、他の3名も同じように中学校以降は国外に進学しているそうです。

彼の家には住み込みで2人の家政婦さんがいます。車は合計5台、両親のものと子供たちそれぞれ1台ずつ。実家の一軒家は最寄りの駅まで15分と少し遠いため、駅から徒歩5分の立地にコンドミニアムも所有しています。次の日に朝早く用事がある場合、そのコンドミニアムに泊まるそうです。とはいえ、実家と徒歩10分しか離れていませんが。

 

彼のご両親は会社経営者だそうです。何の事業をしているかは詳しくは知りません。

 

 

Bさん

2番目にお金持ちであろうBさんはチュラ大卒業後、日本の早稲田大学MBAを取りました。中高はタイの普通の学校に通っていました。

 

彼女のご両親も会社を経営しており、トヨタのディーラーだそうです。卒業後にタイにある外資系企業で2年働き、現在は両親の会社で働いています。3人兄姉ですが恐らく彼女が将来的に会社を継ぐことになりそうだと言っています。

家はバンコクではなく隣のノンタブリー県にあります。そのため通勤も通学も車を使っています。彼女の家もおそらく豪邸です。「家の門から玄関まで歩けないからそこも車で移動するんだ」と言っていました。

 

 

Cさん

実はBさんとCさんはほとんど同じぐらいお金持ちだと思います。

Cさんもチュラ大卒です。卒業後は企業で働いています。大学在学中に日本に語学留学したことがあり、日本語が堪能です。

 

ご両親はこれまた経営者で、バンコク内のどこかにバカでかい運動場を所有しています。Cさんは移動には公共交通機関を利用していますが、お母様が最寄りの駅までは車でお迎えに来てくれるそうです。最寄駅から自宅までが少し距離があるのだとか。

 

Cさんは、6人の中で最も関りが少ないのでこれくらいの情報しかありません。それでも、お金持ちであることは明らかです。

 

 

D君

彼が私の学年唯一のタイ人です。

 

中高はタイの学校へ行き、大学はマレーシアの大学を出ています。卒業後、タイに戻って現在のチュラ大修士課程に在学しています。

彼のお父様は外交官です。彼はタイ南部出身のムスリムですが、他のご家族の方もムスリムです。で、彼のご両親はお父様の仕事の関係で現在サウジアラビアに住んでいます。ちゃんと聞いてはいませんが、恐らく在サウジアラビアタイ大使館に勤務しているのではないかと思います。大使ではないそうですが、そこそこ上のポストに就いているそうです。

 

彼は大学外の学生寮に住んでいます。これと言ってラグジュアリーな生活をしている訳ではなく、一見するとごく普通の庶民に見えますが、ご両親の職業から考えてお金持ちであることは事実だと思います。

彼によると、寮費はご両親持ち、毎月10,000THB(40,000JPY)のお小遣いをもらって生活しているそうです。

私が思うに、彼の場合はご両親がお金持ちであるとはいえ、子供に贅沢すぎる生活をさせず、お金の使い方をよく教育しているのだと思います。

 

実際、彼と話せばいわゆる"育ちが良い"ことがはっきりと分かります。話し方や聞く姿勢、周りへの気遣い、初対面の人への挨拶の仕方などなど教養のある家庭で育ったことが明らかです。

 

 

E君

E君は「僕はタイの中ではlower middleクラスだ」と言っていました。

小中高全てタイの学校に通い、チュラ大に進学しました。

卒業後はメディア会社でジャーナリストとして働いています。彼に給与をなんとなく聞いたことがあるのですが、月に20,000THB(80,000JPY)前後だそうです。大卒でバンコクで働くとなると、ごく平均的な給与です。

お父様はバンコク以外のどこか地方で小売店を営んでいます。お母様は彼女の母親(E君の祖母)の介護をしているため働いていないそうです。

 

彼はバンコク郊外のコンドミニアムに一人暮らしをしています。コンドミニアム自体は親族の持ち家だそうです。

 

 

F君

F君はチュラ大文学部の日本語専攻をこの10月に卒業しました。日本語検定1級を取得しており、この後は日本の大学院に進学予定です。

 

彼は父子家庭で育ち、お父様は普通の会社員だといっていました。家は郊外にあるコンドミニアムでF君とお父様の2人で住んでおり、F君の一人部屋はないそうです。

 

日本語が堪能な彼は翻訳の仕事をフリーランスで在学時からしています。こちらは業務委託のような形態で、だいたい1つの本を翻訳するのに3か月ほどかかり、給与は1案件あたり40,000THB(160,000JPY)ぐらいだそうです。

 

 

 

 

以上私の周りのタイ人6名を参考にご紹介しました。

E君とF君が貧乏であるわけではないです。恐らく彼らはタイ社会では中流階級に属します。A君、Bさん、Cさん、D君の4人が少数派のお金持ちです。A君にいたっては超少数派の上流階級層の人です。

 

「大学に行けている時点で貧乏ではない」というのは正解だと思います。

E君とF君はチュラ大卒ですが、二人とも学費の最も安い学部卒です。年間で30,000THB(120,000JPY)程のです。バイクタクシーの方々は1日せいぜい300THB(1,200JPY)ほどしか稼ぎません。とすると月に多くても9,000THB(36,000JPY)の収入ということになります。これでは子供を大学まで通わせるのは厳しいです。小中高までが精いっぱいでしょう。

 

私自身がチュラ大生であるため、私の周りのタイ人も自然と同じような経歴を持つ人たちになります。

バンコクにはスラム街もあり、もっと貧しい生活をしている人もたくさんいます。

 

そして、私が渡航前に見たタイドラマで描かれていた学生生活が本当のところどうなのかについては、残念ながらよく分かりません。私はインターナショナルコースに通う大学院生です。同級生のタイ人はD君だけです。学部生と関わることは皆無です。授業のある建物も大学院の建物で学部生を見かけることもあまりないです。

よって、ドラマの中の学生生活の真偽は不明です。ただ、車で通学している生徒は何人か見かけたことがあります。

 

 

 

 

ここから”いやらしい”話をします。

お金持ちのタイ人の見分け方です。ちゃんと根拠があります。

 

1、インターナショナルコースに通っているタイ人はお金持ち

タイ語で授業が行われるタイコースと英語で授業が行われるインターナショナルコースがあります。で、特に学部課程のインターナショナルコースに通っている生徒はお金持ちの可能性が高いです。

 

理由は2つあります。1つは学費が高いことで、もう1つは入学要件の英語力が高く設定されていることです。

学費は年間100万円くらいする学科もあります。中流階級の家庭では絶対に払えない金額です。また、英語の入学要件はIELTS 7.0とかです。実は大学院の英語要件よりも高く設定されています。大学1年生というと18歳くらいです。ということは、18歳の時点で上級レベルの英語力を持っている必要があります。では、どんな中高生活を送っていればそのレベルの英語力を18歳の時点で獲得できるでしょうか。答えは「インターナショナルスクールに通っていたり、海外留学経験があったりする」です。となるとその分の費用をご両親が払えたということになりますからお金持ちである可能性が高いです。

 

私にはチュラに交換留学に来ている日本人の学部課程の友人がいます。その子はもちろんインターナショナルコースに交換留学しているわけですが、同級生のタイ人はブランド物を身にまとっているそうです。彼女もタイの階級社会については十分に理解しています。「あれはガチの金持ち」と言っていました。

 

 

2、私費留学の経験がある人はお金持ち

留学経験のあるタイ人はたくさんいます。ですが、ポイントは奨学金を受給していたかどうかです。先ほど紹介した6名のうちE君以外の5名は留学経験があります。F君は日本の大学に留学していたのですが、国費留学生として国から奨学金を受け取ていました。国費留学生になれるだけで超優秀な証拠ではあるのですが、彼曰く私費で留学なんて絶対にできないそうです。F君は大学院も日本の大学に進学する予定ですが、これまた国費留学生枠に申請しています。Cさんの日本への語学留学は詳しくは聞いていないので奨学金の有無は分かりません。ですがそれ以外の3名は私費留学をしています。最もお金持ちであろうA君にいたっては中学以降の約10年、ずっとタイ国外にいました。ニュージーランドの学費事情は知りませんが、極めつけはスイスの大学です。恐らく超多額な学費を払っているかと思います。その後のイギリスも1年ではありますが500万円は超えるのではないかと思います。

E君はイギリスの大学院に留学したいと前に言っていました。しかしそのためには奨学金に申し込まなければいけないらしいです。彼も私費で留学することは経済的に難しいそうです。

 

 

3、お金持ちは露出の少ない服を身に着けている

これは完全に偏見交じりの個人的見解です。

 

タイは暑いです。1年のうちほとんどの日が30度越えです。よって半袖半ズボンを着ているのが普通です。タイについて知っている方はご存じかもしれませんが、若い女の子は露出の激しい服を着ています。ノースリーブ、へそ出し、谷間を強調するような胸空きのトップス、ミニスカートやショートパンツ、といった具合です。

言い方が悪いですが、日本人の私からしたら「襲ってください」と言っているような服装の方も沢山います。

 

で、お金持ちの子はこのような服を身に着けていません。男性はズボンは長ズボンをはいています。女性も半袖のトップスにひざ下まではあるスカートや長ズボンを履いています。

 

そして、この服装はまるっきり紹介した6名に当てはまります。A君、D君は襟付きのトップスに長ズボンを履いています。Bさん、Cさんは半袖にジーパンやロングスカートを履いています。これと言って過度な露出はない服装をしています。一方、E君とF君は半袖半ズボンを着ています。彼らが長ズボンを履いているのは見たことがありません。

 

お金持ちの4名は別にブランド物を身に着けているわけではありません。ですが、いつなんどきオフィシャルな場に直面しても問題のないような最低限のTPOに準ずる服装をしている印象です。

 

 

 

以上、私の個人的な偏見まがいの意見も入っていますがお金持ちの見分け方でした。

 

 

私は最高学府であるチュラロンコン大学に留学しています。周りの友達はほとんどがチュラ大生です。関わるタイ人はチュラ大並びに同レベルの学歴を持った人たちです。

 

タイは超階級社会で縦長三角形のピラミッド構造です。

では、私が普段関わっているタイ人はピラミッドのどこに属する人たちか。半分より上にいるタイ社会の少数派の人たちです。

 

貴方が見ている”タイ人”は一体どこの”タイ人”?

 

 

これでは私は「タイ社会を理解している」とは到底言えないと思っています。タイ社会の大部分を占める多数派の方々とほとんど関りがないからです。

 

こういった意味で私は1年もバンコクに住んでいますが、タイ社会のほんの一部しか理解できていません。

 

 

 

それでは次回の記事もお楽しみに。

 

 

 

Sincerely,

 

 

Lala